このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動
公益財団法人 建築技術教育普及センター
  • English
  • サイトマップ
サイトメニューここまで

本文ここから

平成31年度調査・研究助成、平成31年度普及事業助成の決定について

 3月から4月にかけて公募した標記の助成事業について、数多くの申請をお寄せいただきありがとうございました。このたび、下記の通り助成対象を決定いたしましたので、お知らせいたします。

目次

 (1)調査・研究(平成31年度分)4件〔受付順〕
 (2)普及事業(平成31年度分)7件〔受付順〕

審査経過

 応募件数は、調査・研究助成20件、普及事業助成31件でした。
 助成対象の決定に当たっては、審査委員会を設けて慎重に審査を行い、その審査結果に基づき、助成対象を決定したものです。

建築技術教育普及調査事業等審査委員会(敬称略 五十音順)

委員長 小川 富由(住宅保証機構)
委 員 井上 勝徳(建築技術教育普及センター)
委 員 大月 敏雄(東京大学大学院)
委 員 小野 泰 (ものつくり大学)
委 員 高橋 徹 (千葉大学大学院)
委 員 堀 啓二 (共立女子大学)
委 員 南 一誠 (芝浦工業大学)
委 員 若山 尚之(千葉工業大学)

講評

建築技術教育普及調査事業等審査委員会

 本助成制度は、建築技術の教育普及が一層促進されることを目的として、平成22年度に実質的に開始されたもので、今年度で10年目を迎えます。今年度も、幅広い事業内容に関して多くの意欲的な応募をいただきました。本制度の活用により、建築技術の教育普及が一層促進されることが期待されます。
 審査に当たっては、以下に記載する観点から各審査委員間で議論を進め、評価を実施いたしました。なお、本審査結果は、調査・研究や普及活動そのものの絶対的価値を審査したものではなく、本助成制度の趣旨に基づき、予算の範囲内で助成効果が効果的に得られるか否かの評価を相対的に実施したものであることを申し添えます。

1 調査・研究助成

(1)本助成制度の対象として優位に評価できるか否かについて、下記の評価基準の観点等を中心に審議を実施し、事業の順位付けを行いました。

  • 調査・研究が目指そうとしている成果により、建築技術者の啓発や資質の向上が図られること、国民の建築技術者への理解や信頼を深めることが期待できること、または、建築実務、教育制度のあり方等を提案しようとするものであること
  • 調査・研究の実施方法や体制・行程が明確で実行可能なものであり、掲げた調査・研究の目標を達成しうると判断できること
  • 調査・研究の目的や内容に新規性、独自性が高く、今後の展開の可能性があると判断できること

 審査の結果、調査・研究助成として4件を採択いたしました。
(2)採択された案件は、「木造建築における釘接合部に生じた錆の非破壊検査方法の開発と実態調査」、「高齢化する経年郊外戸建て住宅地における建築協定の発展的解消と運営体制再構築に関する研究」、「中規模低層歴史的木造建築物の保存活用のための実践的避難安全計画手法の開発」、「費用対効果の高い性能向上インスペクションの住宅性能と検査方法別の安定性確認及び作業効率性に関する研究」の4件です。
なお、継続的な応募案件については、これまでの成果や採択継続の必要性について議論を行ったうえで、必要性の高いものについて採択しました。

採択された案件ごとの選評は、下記の一覧表に掲載しているとおりです。

2 普及事業助成

(1)本助成制度の対象として優位に評価できるか否かについて、下記の評価基準の観点等を中心に審議を実施し、事業の順位付けを行いました。

  • 普及活動を通じて広めようとする内容が、建築技術者が体得すべき建築実務面で有用な知見である、若しくは、国民の建築技術者への理解や信頼を深めるものであると判断できること
  • 講演会などを企画・実施する方法や体制・行程が明確で、実行可能なものであり、期待する効果が発揮できると判断できること
  • これまで毎年問題なく実施している等、申請者の本来事業として行うべき事業と考えられるものではないこと

 審査の結果、普及事業助成として7件を採択いたしました。   
(2)採択された案件は、「建築士と医療・介護専門家との連携推進事業」、「現代的な建築図面に基づく構法教育用図面資料集の作成」、「インテリア科で学んだ知識・技術を活かした支援活動」、「保育における屋外空間活用の方策推進に関する普及事業」、「建築士のための住まいに関わる緩やかな関連領域の知見取得を目的としたWebツール作成およびその普及活動事業」、「気密化住宅における機械換気システムの良好な設計施工に向けた資料作成および講習会の実施」、「壁面緑化設計技術向上のための講習会開催」です。
 なお、継続的な応募案件については、これまでの成果や採択継続の必要性について議論を行ったうえで、必要性の高いものについて採択しました。

採択された案件ごとの選評については、下記の一覧表に掲載しているとおりです。

助成対象案件

調査・研究(平成31年度分)4件 〔受付順〕

名 称 実施者 選 評
木造建築における釘接合部に生じた錆の非破壊検査方法の開発と実態調査 石山 央樹(大阪市立大学准教授)

大規模木造建築物の普及に伴い、その維持管理の技術が求められている中、木材の接合具である釘の耐久性の診断方法について調査研究を行い、その診断方法の確立と普及を目指す調査研究である。木材内部における接合具の腐食状況を非破壊あるいは微破壊で診断する方法の確立を目的としている。木造住宅の耐久性向上につながる実践的な研究であり、施工上必要不可欠な金物の診断方法の有効性検証は意義がある。既存木造住宅と中大規模木造建築物の木材の乾燥度合い、釘・金物類の表面処理等の違いを考慮したうえで調査研究を行うことにより、これからの木造建築物の安全性等の診断に寄与するものと期待される。

費用対効果の高い性能向上インスペクションの住宅性能と検査方法別の安定性確認及び作業効率性に関する研究 多田 豊(阿南工業高等専門学校講師) 既存住宅のリフォーム時における費用対効果の高い住宅性能のインスペクションについて、性能向上インスペクション関連団体や設計事務所さらには工務店、施主へのヒアリングの実施や資料収集などにより、安定性・作業効率性の高い検査方法に関する実証実験を行う調査研究である。検査方法別に安定性と作業効率を明らかにすることにより、安全で質の高い住宅ストックへの更新に寄与することを目的としている。インスペクション制度は始まったばかりであり、基準と実際の関係性については限界も含め、さらなる検証が求められているなか、調査研究の成果により多岐にわたる住宅の付加価値の選定、評価方法の一助となることが期待される。
中規模低層歴史的木造建築物の保存活用のための実践的避難安全計画手法の開発 長谷見 雄二(早稲田大学理工学術院) 申請者は30年度の普及助成「歴史的木造建築物の活用と防災計画-避難計画」講演会の中心メンバーであり、木造旅館の火災事例の調査に基づき、伝統構法・伝統的意匠を大きく改造することのない、防災設備・排煙用建具設置レベルの改修による安全な避難計画の指針等について講演を行っている。今年度は歴史的木造建築物の規模別モデル・プランに関する煙流動・避難シミュレーションによる検証や、歴史的木造建築物である温泉旅館の防火管理・災害対策実態調査等を行うことにより、全国の歴史的木造旅館や木造校舎講堂等の活用にあたっての防災計画等に資する調査研究の実施を行うこととしている。歴史的木造建築物は、耐震とともに避難安全が問題となっており、調査研究の成果が歴史的木造建築物の保存改修に役立つことが期待される。
高齢化する経年郊外戸建て住宅地における建築協定の発展的解消と運営体制再構築に関する研究 藤井 さやか(筑波大学システム情報系准教授) 30年度に引き続き、高齢化が進行する高経年郊外住宅地における建築協定の内容変更や別ルールへの発展的解消の研究と、運営体制再構築に係る調査研究である。今年度は建築協定を地区計画へと発展的に解消するための制限項目の見直しや、地域での合意形成方法の検討、さらに新たな地域ルール運営のための運営体制の再構築に関して調査研究を行う。建築協定の再構築は住みやすい住宅地域の確保・継続に有効であり、研究成果が今後の協定見直しに係る一定の指針として活用されることが期待される。

普及事業(平成31年度分)7件 〔受付順〕

名 称 実施者 選 評

インテリア科で学んだ知識・技術を活かした支援活動~インテリア科生徒が制作したインテリア模型で、地域・小中学校、保育園等を対象としたインテリアプランナー体験・講座の実践~

千葉県立市川工業高等学校

工業高等学校インテリア科の生徒が作成する1/12スケールのインテリア模型を活用し、生徒自身がインテリアプランナーとして、地域の小中学校、保育園等において、インテリアの提案・講座を実施する事業。
模型製作による技能の習得をはじめ、提案・講座等、インテリアプランナーの仕事を経験することで、次世代を担う若手技術者を育成することを目的としている。
学生自身の学習、若年者の指導、地域の学校間の情報交換が期待でき、建築・インテリアの啓蒙に役立つ事業である。

気密化住宅における機械換気システムの良好な設計施工に向けた資料作成および講習会の実施 (一社)北海道建築技術協会 断熱気密住宅の設計施工に関わる技術者に向け、良好な換気の設計施工を実現するための技術資料を作成し、東京と札幌の二か所で講習会を実施する事業である。今後普及が見込まれるセントラル換気システムにおいて、設計性能の確保と維持管理負担の軽減に向け、技術者の意識の向上と設計施工法の普及を目的としている。
建築士のための住まいに関わる緩やかな関連領域の知見習得を目的としたWEBツール制作および普及活動事業 (一財)住まいづくりナビセンター 住まいを求める国民を取り巻く状況が複雑化し、「人生100年」と言われる中、建築の専門家に求められるのは、新築、建替え、リフォームといった建築に関する知識だけでなく、住み替えや資産活用、空き家対策、相続などといった建築以外の専門分野にも及んでいる。これらの課題について、事象や計画内容によって逆引きできるWebツールを作成し、建築の専門家の知見の習得とスキル向上を目指すもの。Webの活用により、広く普及することが見込まれ、建築の専門家の活動を支援する効果だけでなく、住まいに関して一般消費者に適切な情報を提供することも期待できる。
建築士と医療・介護専門家との連携推進事業 (公社)日本建築士会連合会

高齢化社会を迎え、医療・介護と住環境の密接なかかわりが必要とされる中、医療・介護と建築との接点として、医療・介護と建築との連携の促進を目指し、退院前カンファレンス等に建築士が加わる活動。
未解決の課題が多い在宅介護の住環境について、建築が医療・介護に関連することにより問題解決の可能性もある。自宅介護を含めた住まいの環境の改修改善に役立つ事業であり、普及の成果が期待される。

壁面緑化設計技術向上のための講習会開催 特定非営利活動法人 屋上開発研究会 30年度に実施した「壁面緑化工法別設計技術向上のための調査研究」の成果をもとに、壁面緑化の設計や維持管理に関する冊子を作成し、概要版をホームページに掲載する他、建築設計者を対象としたセミナー行う事業である。30年度の成果を踏まえた環境負荷軽減技術の広報普及活動であり、広報普及の方法も講習会、冊子作成、ホームページ公開と幅広に行うこととしており、普及効果が期待される。
保育における屋外空間活用の方策推進に関する普及事業 (一社)園Power 保育のおける屋外空間の活用の可能性と課題の整理を目的として、専門家を交えた場で情報の整理を行い、課題や改善点を議論するクロストークを実施するもの。子供の成長環境の向上は社会的に意義がある活動であり、建築の専門家がその知見・スキルを活用して、敷地が狭い保育園において外部空間有効利用の促進を図ることは、園児の安全にもつながる有効な事業である。外部空間の有効利用は、待機児童問題の解決策の提案ともなっている。クロストークの成果を生かすために関係各所の担当者の出席と活発な議論を期待したい。
現代的な建築図面に基づく構法教育用図面資料集の作成 構法教材研究会

現代建築の図面や写真の収集を行い、大学等における建築構法の教育教材として使用可能となるよう、抽象化、イラスト化等のリライトを行う。作成した図面やイラスト等については、高等教育機関において広く共有できる教材とすることを目指す事業。
現代建築の構法の教材作成の取り組みであり、実現可能な図面等の収集量やスケジュールに留意する必要があるが、成果は広く大学などの高等教育機関で活用されることが期待される。

本文ここまで


以下フッターです。

公益財団法人 建築技術教育普及センター

Copyright © The Japan Architectural Education and Information Center All Rights Reserved.
フッターここまでページの先頭へ