作品名:物語のある庭
<講評>
インテリア空間の一つのテーマは、空間を時に区切り時に繋げるスクリーンに在り、和空間の建具や室礼/舗設を超える、もっと多様なものが在って良い。この物語のある庭の、道越しに呼応する様々な庭とその要素は、空間に見透しや陰や奥行きや背景を与え、時に重なり時に個を主張し、多様で重層したスクリーンとして、インテリアの大切な要素となっている。庭は窓辺の先のインテリアだが、設計者と施主、材木屋さん、大工さんなどとの幸福な出会いが訪れる者に伝わり、殺風景な辺りの町並みさえも変えて行くだろう。
(湯本 長伯)
