作品名:沖縄グスク:子どもの城
<講評>
撮影/加藤嘉六
「子どもたちに平和と文化を」という施主夫妻の思いのもと、生まれた「沖縄・くすぬち平和文化館」は、紙芝居と絵本の実演・販売・閲覧・読み聞かせ、そして集会等のための、子どもや地域に開放された空間であり、私費で運営されている。空間的には同心円・巴形を基調に、あちこちに小さな風穴・隅っこ・隙間・迷路・隠れ場所といった子供の好きそうなスペースが造られ、3層が流れるように連続している。本の棚にスッポリ嵌まって子どもが本を読んでいたのが印象的であった。地形を利用して、1・2階とも車椅子などで直接入れるなど、全てに優しい人間空間である。
(村口峽子、湯本長伯)
